■

２０２３年４月８日　「核無人水中攻撃艇『ヘイル（津波）２』試験」の実施を報道（修正版）

　本日の「労働新聞」は、標記試験が４月４日から７日にかけて実施されたことを伝える記事を掲載した。その骨子は、次のとおりである。

• 実施主体：「該当国防科学研究機関」
• 試験状況：４月４日午後、咸鏡南道金野郡加進港から発進、１，０００㎞の楕円及び「８」の字形針路を７１時間６分間潜航し、４月７日午後、咸鏡南道端川市龍台港沖に到達、試験用戦闘部が正確に水中起爆
• 試験結果：「水中戦略武器体系の信頼性と致命的な打撃能力が完璧に検証」

  核無人水中攻撃艇の試験実施が報じられたのは、今回が３回目となる。これまでの試験状況を比較すると次のとおりとなる。

実施日時　　　　　　　　　武器名称　　針路・潜航距離、　　　　　　潜航時間

３月２１日～２３日午後　　「ヘイル」　楕円・８の字形（距離不詳）５９時間１２分

３月２５日午後～２７日午前「ヘイル１」ジグザク・楕円　６００㎞　４１時間２７分

４月４日午後～７日午後　　「ヘイル２」楕円・８の字形　１０００㎞　７１時間６分

　これを見る限りでは、今次試験が潜航距離でも時間でも最長となる。なお、速度は、２回目、３回目とも概ね時速１４キロ程度となる。

　なお、武器名称については、初回は、「ヘイル」との一般的名称のみ示され、型番までは言及がなかったが、２回目は「ヘイル１」、３回目（今次）は「ヘイル２」とされている。短期間での連続的試験であるので、試験結果に基づいて改良型を開発しているというよりは、当初から異なるタイプのものが開発されていて、それぞれについての試験が行われている可能性が高いと考える。