rodongshinmunwatchingのブログ

主に朝鮮労働党機関紙『労働新聞』を通じて北朝鮮の現状分析を試みています

2023年12月16日 ロシア連邦沿海州代表団の訪朝終了を報道

 

 本日の「労働新聞」は、12月11日から訪朝中であった標記代表団(団長・オルレク・コジェミャコ行政長官以下8人)が15日、平壌を出発し帰国の途についたことを報じる記事を掲載した。同代表団の訪朝中の主な動向は、次のとおりである。

  • 11日:平壌到着、対外経済省主催歓迎宴(高麗ホテル)出席
  • 12日:金日成金正日銅像、解放塔(ロシア軍将兵慰霊碑)に献花、尹正浩対外経済相と会談(代表団一行も同席「朝ロ両国間の地域間経済協調をより高い段階に昇らせるための問題(複数)が討議された」)、朝鮮国際貿易促進委員会と沿海州政府間の貿易経済協調双務実務グループ第13回会議議定書に調印
  • 14日:金徳訓総理に接見:「談話は、同志的で親善的な雰囲気の中で行われた」
  • 日時不詳:「各所を参観」記事(15日掲載)によると、千里馬タイル工場、大同江果物総合加工工場、平壌外国語大学ロシア語センター、馬息嶺スキー場、青白寺院(音訳)を訪問
  • 15日:平壌出発

 同代表団の訪朝は、先月14日~16日のロシア政府代表団の訪朝に続くものであるが、その時と同様、今回も具体的な合意内容は示されず、形だけの「往来活発化」に終わった印象を禁じ得ない。

 ただ、前述動向で唯一注目されるのは、馬息嶺スキー場を訪れたことで、今後、ロシアからの観光客導入を見込んでいるとも考えられる。